[ライブなび]きのこ帝国 〜ライブの雰囲気や定番曲を知りたい!〜

好きなバンドができて、ライブに行って見たい!でも初めてだから不安!

そんな人のために実際に足を運んで見てどうだったのかを記して行きます。

今回はきのこ帝国をご紹介いたします!

世間的にはまだまだ有名ではありませんが、ここ2年ほどハマってしまって抜け出せません!

きのこ帝国

プロフィール

佐藤千亜妃(Vo/Gt)、あーちゃん(Gt)、谷口滋昭(Ba)、西村“コン”(Dr)の男女混合の4人組バンドで、2012年にアルバム「渦になる」でインディーズデビューし、2015年にシングル「桜が咲く前に」でメジャーデビューを果たします。

みなさん大学の同級生で、ギターのあーちゃんが当時きのこみたいな髪型をしていたことと、ゆらゆら帝国というバンドが好きだったことからきのこ帝国というバンド名になりました。

2017年9月に結成10周年を迎えます。

曲調は変化し、進化している

初期はシューゲイズサウンドが特徴的で、楽器勢の音の強い轟音系の音が多く、歌詞も心の底の底の部分から抉り出したようなものが多かった。憎しみや怒りを感じる曲が目立ち、攻撃的な感情をむき出しにしているようなものでした。

例えば、1stアルバム「eureka」に収録されている楽曲春と修羅の歌い出し

あいつをどうやって殺してやろうか
2009年春、どしゃぶりの夜に
そんなことばかり考えていた
春と修羅 / きのこ帝国

初めて聞いた時は衝撃を受けます。間違いなく。

基本的には暗い曲調のものが並び、それらが激しく心を揺さぶってきます。

しかし、「ロンググットバイ」という作品以降、音楽に変化が見られるようになりました。
「歌とメロディーを軸にしていく」という方向性を打ち出し、優しい音に綺麗な歌声を乗せるスタイルへと変わっていきます。


この辺りで発表された楽曲が東京です。
きのこ帝国の代表曲となったこの曲は、入門編としておすすめです。


クロノスタシスも聴きやすい曲です。

ビジュアルをウリにしない潔さ

それを前面に出しているわけではありませんが、実は私もそこから入りました。
タワレコ歩いていたら、新譜のコーナーがあってそこのポスター見て「あ、この人かわいい!聞いてみよ!」ってなりました。
いいんです。動機なんて。結局純粋に曲が好きになりましたし。
でもやっぱり人気になる理由の一つではあると思うので、あげておきます。

ボーカルの佐藤千亜妃さんは29回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを獲得したことがあります。ちなみにこの2年前は石原さとみです参考までに。

本人たちはちゃんと音楽で真っ向勝負しています。
ライブに行っても、ジーパンにTシャツで歌っています。
好感度高いです。それでいいんです。

ライブで曲が違う顔になる

曲を聞いていただければ納得してもらえると思いますが、きのこ帝国のライブは比較的おとなしめなライブです。もちろん悪い意味ではありませんよ。

夏フェスなんかで「踊ろうぜー!」系のバンドを見た後にきのこ帝国のステージに行くと、不思議な空間に来てしまったような感覚になります。
COUNT DOWN JAPANで見た時は、さっきまで飛んで騒いでいたお客さん達が、静かに聴き入って行ったのが印象的でした。腕を上げている人もいない。
それは、つまらないからではなく、ステージから放たれる歌の迫力に圧倒されている人たちの姿でした。

ワンマンでもそれは同じで、曲によってハンドクラップが起こるくらい。
必要以上に客を煽ることはありませんし、それどころか「なんかさっきの曲で自然に手拍子が起こって嬉しかったです」とか言っていました。微笑ましい。

CDで聞くと、特に最近の曲たちは美しいメロディの中で佐藤さんの切ない歌声が乗っているものが多いですが、ライブでは行くまで想像できなかった力強い歌い方で、メッセージを届けてくれます。

およそ2時間のライブを終えると、心の汚い部分が浄化されたような感覚になりました。

ライブの定番曲

自分で作っておきながら結構難しいコーナーです。
しかし、紹介記事なのに10曲も20曲もあげたら、聴き始めたいと思う人のとっかかりがなくなるので3曲に厳選します。
記事中に出てきたやつとは別にします。だから実質6曲ですが。

猫とアレルギー

アルバム「猫とアレルギー」のリードトラックです。
ボーカルの優しい歌声とピアノの音色から始まります。
ここで紹介する曲の中で唯一これだけは音源がありました。

別れてしまった彼のことを思いながら、物思いにふけっているのがこの曲の主人公です。

話せなくていい、会えなくてもいい
ただこの歌を聴いてほしいだけ
あなたの顔や、あたなの声が
夢に出る夜はどうすればいいの

終始穏やかな曲ですが、ベースはやや大きめで、それが一層切ない歌声を引き立てています。

何よりメロディがとても綺麗です。素敵な記憶を残してくれるいい恋愛だったんでしょうね。
そんなことを思わされます。

楽しかった思い出を振り返り、少し過去を後悔しながら、主人公は前に進みます。

あなたの顔や、あなたの声を
何度でも思い出して歌うわ

最後には壮大なギターソロで締めくくります。
きのこ帝国の轟音系のサウンドの名残が見えます。

スカルプチャー

同じくアルバム「猫とアレルギー」から

これはライブで聴いた時に衝撃を受けた曲です。
生で聴いてかなりイメージが変わりました。

また同じ香りに騙され振り向く
馬鹿みたいでしょう

裏切りにあい、傷ついて、でも彼と同じ香りがする人が、同じような後ろ姿が気になってしまう。
まだ思い出にすることはできず。後悔と悲しみを感じます。

後ろを向いていて、下を向いているように感じていましたが、
ライブで表現されていたのは強い怒りでした。
騙した相手に、騙された自分に、後悔している時間に。

あまり定番曲ではないかもしれませんが、ライブで聴けた時はそのパワーを感じてみてください。
先日行ったワンマンライブでは一番印象に残っています。

ミュージシャン


初期のアルバム「eureka」から

非常にダークで心深く入り込んでくる曲
初期のきのこ帝国にはこう言った曲調が多く、
きっと初見で好きになる人結構な音楽好き。
私も何度も繰り返し聞くうちに引きずり込まれていきました。
「僕はきっとあなたを失うだろう」と歌いながら、「代わりの何かで埋め合わせて、それなりにやっていくさ」と前を向きます。
これはきのこ帝国の良い部分
暗い曲の暗い感情の中でも進むべき道を見出そうとしてくれる。
だから聴き終わった後に、負の感情が残らない。何かすっきりと先を見させてくれる。

おわりに

決して明るい曲調の曲は多くなく、なかなか知名度が上がっていくには時間がかかりそうな気がしています。変なバンド名だし。
しかしとても良いバンドです。
だからこそ一番に紹介したいなと思いました!
売れ線王道な音楽ではありませんが、何度も繰り返し聞くうちにきっと引き込まれて抜け出せなくなります!

とはいえ売れてから大きな箱でライブしてるのも見たくないなーとも思っています(笑)
幕張メッセでサカナクションみたいにやっているのは想像つかない。。
そんな感じです。

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