最近ね。元気でないんですよ。なんか。
それでいつも聴いてた曲もうまく入ってこなくて、今の自分にぴったりの曲を探していたのです。
そんな中に出会ったこの曲「生きていたんだよな」
あいみょん
名前がもったいないと思わない?あいみょん、ってなんか文字でだけ見ると原宿のショップ店員が人気になって曲出しました、みたいな匂い
がすごくして入口を自ら狭めてしまっているような。
22歳のシンガーソングライターで名前を見る機会が多いので、つまりなかなか話題になっているアーティスト、もしくは事務所売り出し中のアーティスト
インディーズ時代に出した「貴方解剖純愛歌 〜死ね〜」という楽曲はその詩の過激さにより各放送局で放送自粛になっていたという。YouTubeにもラインでのやり取りを模したリリックムービーが上がっていたので是非。でも一番最初に聴くには好き嫌いがはっきり出ちゃうかもしれないのでやっぱり他の曲を聴いてからがいいかな。
かくいう僕も名前を目にする機会はあったのに最近まで聴いていなかった。メジャーデビューは2016年11月30日とのことなのでもう一年も経ってるのに。結局自分から積極的に聴きに行ったわけじゃなくて深夜の音楽番組で歌っているのを見たのが最初の出会いだった。
その時の楽曲は3rdシングル「君はロックを聴かない」
まず一年で3枚目のシングルって早くないですか?こんなもんだっけ最近の音楽業界って。
まあそれはいいとして、この曲がキャッチーでいい感じでTSUTAYAに行ってすぐ借りました。
2枚目のシングル「愛を伝えたいだとか」も超かっこよくて素敵なんだけど、CDを借りてみて何の先入観もないまま、知っている曲も一曲しかない中で一番印象に残ったのがデビュー曲の「生きていたんだよな」でした。長い前置きここから本題。
生きていたんだよな
インタビューで「デビューシングル制作に悩んでいる時に、ふと見たニュースが印象的で、数日経っても頭から離れなかったので曲にしてみました。」と語っていたこの曲
CDにある曲はバンド編成になっているのでまた少しイメージが違うけど、ギター一本で歌うこのアコースティックverの方がより魅力的だと思えたので採用しました。というかもう一個のPVは自撮りメインの映像になっていてしっくりこなかったので最後まで見ていないだけですが。こっちなら歌詞も付いているしね。
テレビで流れてきた自殺してしまった女の子のニュースを見たときの気持ちやその日の情景がそのまま歌詞になっている。
語りから入ってメロディに切り替わる形は最近では特別珍しいわけでもなく、ギターと歌だけの女の子というのもこれまでもたくさん見てきた。だからこれを聴いてなんで元気をもらえたのだろうか不思議だった。
歌詞の中ではニュースで伝聞した事実と、それを見て悲しくなったという自分の気持ちが描かれていて、自殺は良くないとか助けられたらよかったといった視点でいるわけでもない。
きっとこの詩に優しさを感じるのは
「今ある命を精一杯生きなさい」なんて
綺麗事だな。
精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ
と、肯定も否定もせずにただ寄り添っているこのスタンスなんじゃないだろうか。
亡くなってしまった女の子に思いを馳せて
新しい何かが始まる時
消えたくなっちゃうのかな
最後のサヨナラは他の誰でもなく
自分に叫んだんだろう
と歌う彼女の素直な気持ちがこの曲を名曲にしてるのだ。
こんな重いテーマを歌ったかと思えば、素直な恋愛詩も書いている男性目線からの曲も多い。
声質も染み渡る低い声から、迫力のある伸びる声まで幅があり、しばらく注目したいと思えるアーティストになりました。