YouTubeやInstagramでのライブ配信が、バンドの中で新しい流行になっている

  • 2020年4月9日
  • 2020年7月31日
  • コラム
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音楽業界がやばい

インターネットのせいでCDが売れなくなって、ライブ中心の戦略で生き延びてきたここ数年の流れに、コロナウイルスによるイベント自粛の流れが止めを刺してしまっている

日本では早い段階でライブハウスに感染者が出て「ライブハウス」自体に問題があるような報道が散々されてしまった。そして決め手は2月26日の総理大臣の自粛要請のコメントで、その日に開催予定だったライブから中止になり、そこからは知る限り、ほぼ全てのライブやフェスが中止になっている。

バンド音楽を聴くのは「娯楽」だけど、作り手からするとそれは「仕事」でもあって、ちゃんと収入がないとバンドだけでなく、音楽レーベル、イベント会社、ライブハウスは軒並み潰れてしまう。

ライブがなくなった今、バンドの収入はほぼないはずだ。サブスクの利用料、YouTubeの広告だけでは当然やっていけない。カラオケの印税なんかもこの状況ではゼロに近いだろう。

そこで新たな試みが増えている。動画配信によるネットライブだ。

これまでにない形

正確にどこから始まったのかはわからないが、始まりは中止になったライブからだったと思う。NUMBER GIRLあたりが話題になっていた。予定されていた会場をそのまま使い、ネットで動画を配信する。ナンバーガールはYouTubeだったけど、LINEライブだったり、インスタライブだったりと色々な媒体から、ライブ配信が行われるようになってきている。

出来なかったライブの代わりに、無料でライブを配信する、というバンドが出てきたことで、一つの流行となって色々なバンドがそれ以外の形式でも配信を行うようになってきた。

例えばHakubiはライブ配信をするためにライブハウスを押さえてのYouTubeライブを行っていた。お客さんがいないとは思えないほど本気のライブで、画面の前で思わず泣きそうになった。

ネクライトーキーは何を思ったのか、スタジオでのレコーディングをおよそ10時間の間、垂れ流し続けるという狂った配信をしていた。メンバーがただチューニングをしていたり、雑談をしていたり、適当に楽器を鳴らしている映像がほとんどで、歌は歌わないし、そもそもカメラを意識するような行動や発言は基本ない。

あげくご飯休憩だからと、無人のスタジオの映像が流れること20分。あれを最初から最後まで見ていた方は相当な変人だ。企画した人間も。

そしてついにこれを収入につなげるイベントも立ち上がった。

3月28日、29日に行われたイープラス主催

聴志動感」(ちょうしかんどう)

と言うYouTubeライブだ。

各日、5〜6組のアーティストがフェスのようにタイムテーブルを組まれ、多分各アーティスト40分くらいの持ち時間でライブを行ってくれた。

これまでと違うのは、アーティストに収入を発生させられる点だ。

とはいえ視聴自体は無料、YouTubeにあるSuperChatと言う機能により投げ銭ができるようになっていて、個人個人の裁量によってお金が支払える。

100円から5万円と言う幅で好きに支払えるらしいけど、見た中では「ドリンク代程度ですが!」と500円ほど入れている人もいれば、「ライブをありがとう!」と5000円くらい投げていく粋な人もいた。

今のところ、この有料機能を使っているライブはまだ少ないようだったけど、個人的にはどんどんやっていくべきだと思っている。バンドを追っかけているような人たちは、バンドの苦境をちゃんとわかっている。平常時だったら投げ銭はなかなか日本では定着しなそうだけど、今は違う。バンドを応援する唯一の手段となれば、みんな積極的に払ってくれる。

このライブ配信がちゃんとお金になるのなら、これから新しいスタンダードになる可能性も十分に秘めていると思う。そういえばFINLANDSはチケット制で、配信ライブを行うと言う告知もしていた。別の事情により、今回は開催されなかったみたいだけど、それもまたありだと思う。と言うかそのほうが確実に収入が見込めて開催しやすいだろうし。

不幸中の幸いでこれが新しい文化になれば、まだこれからのバンドたちがネットのライブから出てくると言う未来も見えてくる。何年か前から、YouTubeに上げた楽曲が話題を呼んで売れていくと言うスタイルは当たり前になっているけど、次のムーブメントはネットでやったライブから、スターダムに駆け上がる道かもしれない。と言うかそれは絶対に起こることだと思う。

すでに1ヶ月ほどまで先のライブやフェスは軒並み中止になっていて、このライブ配信の流れはどんどん加速していくものと思われる。音楽業界を支えるためにも好きなバンドを助けるためにも、無理のない範囲で課金していこう。そしていつかライブハウスに戻れるようになった時に、素晴らしいライブで返してもらおう。

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