『サボテン』の歌詞と緑黄色社会のイメージが違った

楽曲:サボテン
アーティスト:緑黄色社会

プロフィール

緑黄色社会

メンバー
長屋晴子(Gt&Vo)
小林壱誓(Gt&Cho)
peppe(Key&Cho)
穴見真吾(Ba&Cho)

 今回ちゃんと調べてみるまで、5人組のバンドだと思ってた。元々はいたらしいけど2015年に抜けたみたい。ライブにいたのはサポートメンバーだったのね。

 バンドを組んだ際に誰がボーカルを務めるのかという話になり、立候補したのが小林さんと長屋さん。カラオケで歌って決めようという流れになり長屋さんの歌を聴いた時点で、「この人には敵わないな」と小林さんがボーカルを譲ったんだと、いつかのライブで言っていた。たしかにその歌唱力、圧倒的だ。

サボテン

Information

・2018年11月7日:3rdミニアルバム「溢れた水の行方」に収録

反省してない

 フルで載せられる音源がなかったから、「まずは聴いてください」なスタンスでは書けないな。まあ、それはいいんだ。今回は歌詞の話がしたいから。随時、引用しながら進めていく。音のことはいい。切ない気持ちになる歌い方だね。くらいでいい。

 まずは一番の冒頭

ごめんね
私はサボテンさえ上手く育てられずに
やりすぎた水が溢れて行ったよ

 この曲では「上手くいかなかった恋愛」を「枯らしてしまったサボテン」に見立てて展開していく。

Bメロはこう

水だけあげてりゃいいなんて
真に受けてたらこうなった
愛には加減があるなんて
誰も教えてはくれなかったのに

 相手に尽くしすぎた結果、一方的に気持ちを暴走させた結果、相手の気持ちを冷めさせてしまってフラれたようだ。

 この曲は綺麗に3部構成になっていて、1番は状況の説明パート。悪気はなかったんだけど、自分なりに注ぎすぎた愛情で関係が壊れてしまったんだよ。という話だ。

 続く2番はその時の気持ちが書かれている。身も蓋もなく言えば言い訳の時間

ごめんね
私は大丈夫と関係ないふりして
いらない自信が溢れていったよ

こんなに
変わってしまうなんて
私の都合のいい頭では
きっと分からなかったよ

 忠告してくれた人がいたのか、もしくは周りのカップルを見てなのか。同じような事例を知ってはいたのに、「私は大丈夫」と思ってしまっていた。そしてもう手遅れになってから、気がついた「こんなに変わってしまうなんて」と。

 多分いい子なんだろうけど、ちょっと相手の気持ちを考える配慮に欠けていた。そんなに恋愛経験もないのかな。誰しもするような経験だから、ここまではなんとなく共感できそうなところはあるし、自分に置き換えることは出来なくでもこの主人公の切ない状況は眼に浮かぶようだ。そして最後、3番で驚かされた

溺れて枯れた窓際の愛は
間違っていなかった
丁度良さなんて分かっていても
愛は止まらなかった

 急に時間が空いた描写なのか、落ち込んで反省していた場面から一転、なんか・・開き直り始めた・・・??

 たしかに失恋をすると、辛くて悩んでうじうじする時間の後、必ず前を向けるようになる時がくる。それにしても急展開、途中の心理描写がないので、結局ここまでの反省がなくなってしまったようにしか見えない。

「あれは間違っていなかったんだ!
あの時はどうしたって気持ちを抑えることなんて出来なかったんだ!」

 って言ってしまえば、きっとまた次、同じことするぞ。

 緑黄色社会のメンバーも歌っている長屋さんも、なんていうか"一軍の人たち"の匂いがするせいで、この曲も、上手くいかなかった恋愛から立ち直って前を向く爽やかな曲、に思えていたのに、ゆっくり歌詞を読んでみたら、幸せにならなそうな恋愛体質の女、な気配がしたので、勝手な歌詞解釈の記事を書いてしまった。

 どう思われたでしょうか。僕はいまいち歌詞に出てくる女の人と、緑黄色社会のイメージがあっていないので変な気分です。でも曲は好きです。

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