今日の一曲
楽曲:シアノタイプ
アーティスト:ハルカトミユキ
プロフィール
ハルカトミユキ
メンバー
ハルカ(Vo&Gt)
ミユキ(Key&Cho)
名前のままにハルカとミユキのユニットだ。大学のサークルで結成されたらしいが、当時のことをミユキは「ハルカが一人余っていたから組んだ」と語っていた。
ユニット名からアイドル的なポップグループを想像して最初は敬遠してしまう人もいるかもしれないが、聞くとびっくり明るさ成分はほとんどない。怒りや嘆き、悲しみを綺麗で詩的に歌い上げる。
ライブはサポート入れてバンド編成にすることもあれば、二人だけでギターとキーボードだけのパターンがある。拡声器を手に歌ってみたりとファンキーな一面もお持ち。
シアノタイプ
Information
・2013年11月6日:1stアルバム「シアノタイプ」に収録
・2013年11月6日:YouTubeにMVを公開
YouTube comments
・失恋ソングにもストレートな恋愛ソングにも聴こえる文学性がすごい。 抽象的だけどわかりづらすぎず薄っぺらさが全くない。曲もドストライクや。
・やはり表題曲というだけあって。
破壊力が凄まじい…
・今回のアルバムは全部表情ちがうけど、今のところ、この曲がすき。
全身にゆっくり染み渡る
僕の好きな言葉の中に
「人間は本当につらいとき、明るいだけの励ましには心は動かされない」
というものがある。
これがどんな経緯での言葉なのかは知らないが、この一文だけ見ると本当にその通りだなと思っていて、実際に自分が本当に辛いことがあった時期に、ただ励ましてくれるだけの人の言葉はなんの意味も価値も持っていなかった。
うつ病の人に「頑張れ」というのは良くないというのは良く聞く話だ。自分のことをわかってくれる人はいないんだという孤独感を深めてしまうし、心が壊れた時点でできる限りの努力をした結果なのに、これ以上どう頑張ればいいんだとなってしまう。必要なのは理解と共感らしい。あと水分と休息。
僕もまあうつ病とまではいかないけど、結構心にダメージを負っていた時があって、今思い返しても結構やばかった。音楽聴くのも煩わしくなっていたくらいだったし、人ともほとんど会ってなかった。
それが少し落ち着いた頃、出会ったのがこの曲だった。そもそもハルカトミユキの音楽は気分が落ちている時には聴きやすい。基本的に何かに怒っていたり、悲しんでいたりするので、不意に幸せなラブソングに出くわしたり、無条件に明るく応援してきたりしない。たぶんWANIMA聴いたら死んでた。
イントロからメロディもすごく好きで、今でもこの曲のイントロを聞くだけで色々思い出して泣きそうになる。そこにいろいろと諦めてしまったような、暗すぎず、明るすぎないボーカルが乗ってくる。この曲の物語に、声が合っているといつも思う。歌い方、表現力というべきかもしれないけど。
そして何より歌詞。もうこの曲は歌詞というよりは詩だと思う。歌詞を読むだけでも十分に良い。本当は全部ここに歌詞を載せたいくらいあの時の自分にはぴったりとはまっていた。いらない部分や直したい部分はまったく浮かばない。完璧に寄り添ってくれるものだった。本当に救われた。ありがとう
シアノタイプとは「青写真」という意味だ。こうなってほしいな、という未来を思い浮かべながら、今の関係を壊すのも嫌で、悩みながら苦しんでいる歌だ。悲しいことがあったら聴いてみてほしい、周りにそんな人がいたら進めてあげてほしい。ただ側に人がいるというのがダメな時もあるからさ。
Favorite lyrics
ああ 本当はずっと先を期待してしまうけど
ああ 言わないでおくから今はただ笑って