2020年上半期アルバムTOP5

 僕たちはこれから毎年一生「時が過ぎるのは早いな」って思い続けるのだろう。2月を最後にライブにも行けず、ただ仕事をするだけの日々。それでも気づけば2020年の折り返し、職場と自宅の往復でもない時間が長かった。その件に関しては全然苦痛じゃなかった。まだ行ける。自粛させてほしい。

 いろんなメディアや音楽ブログが、同じような記事を出していたけど自分もやりたくなった。売り上げベースの本物のランキングはKing GnuのCEREMONYだったかな。

 うちは個人サイトなので売り上げは関係なし。なんなら2020年発売でさえないかも。上半期、一番聴いてたやつでランキングします。それでは

5位:かけがえのないもの/MONO NO AWARE

 早速2019年発売のアルバムだった。前からバンド自体は知っていたけど、そこまでハマっていたわけでもなく、嫌いじゃないけど特に好きでもない。自分の中では偏差値51くらいに位置していた。それがYouTubeの関連だかオススメだかに「言葉がなかったら」がよく出るので聴いてみた。

 もともと綺麗に日本語を扱う人たちなので、このタイトルには惹かれるものがあった。一番の必殺技出してきたんじゃないかとまで思った。

 モノノアワレの曲らしく、初見で強烈なインパクトを残す曲ではなかったけど、じんわりと染み渡ってくれた。やっぱり歌詞が良い。なんならこの曲に関しては先に歌詞だけ読んでから聴いたくらい。

 そこから入ってアルバムを聴いて、良さを再発見した。音楽を聴く時って結構その時々の気持ちが大事だと思っていて、この人たちの曲はなんでもないことをテーマに歌っていることが多い分、気持ちに余裕がなかった頃には聞きにくかったのかもしれないと思った。ただ「えんぴつっていいよね」って言うだけの曲だけあったしね。

 次も楽しみになった。

4位:hope/マカロニえんぴつ

 去年の終わりくらいから聴くようになって、ちょうどいいタイミングで出たアルバムだった。

 フルアルバムとしては3年振りの2枚目。その間にミニアルバムは2枚出しているんだけど、フルとミニでは扱いが違うらしく、内容は結構被ってる。アルバム全部揃えたいタイプのファンには優しくない。iPodシャッフルすると同じ曲ばっかり出てくる。

 既出の曲とアルバムでの新曲が半々くらい。一応リード曲として扱われているのはアルバムタイトルにもなっている「hope」なんだろうけど、そのレベルにある曲がたくさん詰まっている。人によって一番の曲が結構ばらつきそうだ。

 てなわけで総合力の高い作品になっていると思う。最近のマカロニえんぴつの勢いにも納得だ。個人的には途中に入ってる独特の曲調のやつはちょっと苦手だったけど。こんな変わったこともできちゃうんだぜ、みたいな表情が鼻についた。なんかあんまり褒めてないな・・・

マカロニえんぴつ

3位:VOO DOO?/ドミコ

 相変わらずやりたいことやってるなあと安心できる出来だった。7曲入りのアルバムにも関わらず、1曲目は短いインスト。総合計23分で攻めてきた。

 去年は「ペーパーロールスター」がApple MusicのCMに使われていて、その流れに沿うように、リード曲に「びりびりしびれる」と言うハイテンポな曲を持ってきた。完全に期待に応えてくれる良作だった。

 じわじわと盛り上がっていって、3、4曲目をピークにゆっくりと終わっていく流れが良く.出来てる。どこか力が抜けていて、それでいてかっこいドミコの進化が感じられる一枚だ。

ドミコ

2位:CEREMONY/King Gnu

 King Gnuにとって、恐ろしくハードルの上がったリリースだったはずだ。2019年に売れすぎて、その勢いの中で出すアルバムへの期待値は異常に高いものだった。その結果、文句なしの大成功だった。

 これを書くために今調べて驚いたんだけど、このアルバムほとんどタイアップついてるじゃん。12曲中3曲はインスト、ドラマ1曲、映画1曲、CM5曲。さらに家入レオへの提供楽曲が1つなので、アルバムで初めて聞ける新曲は「壇上」のみ。強すぎるだろこれ。2019年のベストアルバムかよ。

 1曲目「開会式」から12曲目「閉会式」で終わると言う並びだけあって、すごくアルバムとしての構成がしっかり考えられていて好きだ。いつもは結構アーティストだけ決めてシャッフルして音楽聴いていることが多いけど、このアルバムだけは絶対頭から通して聴くもんね。そうしないともったいない気がして。

1位:THE PARK/赤い公園

 もうほんとにずっと聴いてる。新生赤い公園はマジですごい。一つ前の消えない-EPも良かったんだけど、これはさらに名盤。もっと聞かれるべきだし話題になるべき。

 昔から津野米咲の才能は凄まじかったんだけど、好き放題やりすぎて日本人がついて来られなかったところ、バランスがわかってきた感じだ。天才が凡人との距離を縮めてきた。それでいてちゃんと天才してる。

 これまではボーカルの雰囲気や歌唱法が一つの強い特徴だったんだけど、石野理子に変わってからはその強烈な色がなくなり、いい意味でクセが無くなった代わりに楽器隊の存在感が増している。

 特にベースドラムの音がでかい。大暴れ。それだけでかっこよさ5倍。これそのままライブでやったらボーカルが負けてしまうんじゃないかと思うくらい演奏隊のレベルが高い。3人だけで鳴らしているとは思えないほど音が詰まっている。まだ新体制になってからはライブで聞いたことないんだけどそこらへん大丈夫なんだろうか。

 全力シングルカットしてもいいくらいいい曲ばっかりで、正直2位に挙げたKing Gnuを大いに引き離しての上半期1位だと思っている。もっとガンガンに事務所は推して行かなきゃもったいないし、それに耐えうる作品になっているよこれは。

 踊れるだけ、声高いだけ、顔がいいだけのバンドなんて聴いてないで赤い公園のような本物が売れるようになってほしい。それほど衝撃の大傑作だった。

赤い公園

まとめ

1位:THE PARK/赤い公園
2位:CEREMONY/King Gnu
3位:VOO DOO?/ドミコ
4位:hope/マカロニえんぴつ
5位:かけがえのないもの/MONO NO AWARE

世間的にはKing Gnuだろうが、個人的には赤い公園が大ヒットな半年だった。他にはtetoの超現実至上主義宣言もかなり良かった。

しかし2020年のセールス1位はもう決まっている。米津玄師のやつだ。これはもう間違いない。それでは

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